「第11回 遠友みらい塾」を開催しました。

「第11回遠友みらい塾」を、7月22日に愛生舘サロン(中央区南1条西5丁目・愛生舘ビル6F)にて開催しました。この日は12人が参加。「国際関係」や「テクノロジー」がキーワードとなった今回は、21世紀を生きる私たちにとって様々な知見が得られる貴重な意見交換の場となりました。

m01

ドローンを手にする笑顔の塾生

前半は、同塾の代表でもある一般社団法人 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会の秋山孝二代表理事が、「カナダ バンクーバー、ヴィクトリア 〜新渡戸稲造の足跡を訪ねて〜」といったタイトルのもとで報告されました。7月上旬にカナダを訪問した秋山氏。新渡戸稲造が他界した場所としても知られる異国の地でも、新渡戸が「国際人として活躍していたことが伝わる内容の濃いお話でした。

jyukusei1

話を聞く塾生たち

まずはじめは、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)内にある新渡戸紀念庭園についてです。たとえばそこでは「太平洋の架け橋になる」という大志を抱いて世界に飛び出した新渡戸の理念を体現するために、北米と日本をイメージした緑地の間に橋を設置。両方の緑地に「橋を架ける」といった構造に設計にすることで、新渡戸の理念を体現したユニークな場所があることや、新渡戸が最期に「せせらぎの音を聞きたい」と希望したエピソードをもとに、園内に滝を作って実際に水の音で「せせらぎ」を聞くことができる場所があることなどを実際の映像とともに紹介して頂きました。その後も、ロイヤル・ジュビリー病院やビクトリア・ビーコンヒルパーク内にある新渡戸稲造の記念碑を訪問し、新渡戸の「記憶」がカナダでも脈々と語り継がれている現状を報告。他方では、そうした数々のモニュメントの存在が、21世紀を生きる私たち日本人にとって重要なレガシー(遺産)であることをお話されていました。

akiyama

意見交換をする秋山氏(右)

後半部は、同塾の事務局員でもある磯真査彦氏(ネオス)が「ドローン」について報告。道内初となるJUIDA(一般社団法人 日本UAS産業振興協議会)認定のドローン操縦者養成スクール「日本ドローンアカデミー札幌校」のスクール開設とドローンを使用した様々な可能性についてお話されました。

まずは、最近見られるユニークな活用方法を紹介。2017年には米国スーパーボールのハーフタイムショーで、ドローン約300機にLEDを搭載してレディ・ガガのライブを演出したことや、ドローンそのものを使用したレース、さらには、人命救助、人工知能と融合してソーラパネルの故障部などを発見するスカイロボットとしての活用など、撮影だけではなく、幅広い分野で多様な活用がなされていることを紹介して頂きました。

iso

ドローンの活用法について話をする磯氏

doron1

実際にドローンを目にする塾生たち

ryugakusei1

海外からの留学生も参加した

また北海道での活用法としては、農薬散布をはじめ、稲作における水の温度確認など、主に農業でドローン技術を生かす取り組みを紹介。従来、農家が長年の経験をもとに行なっていた農作業が、現在ではテクノロジーを駆使する精密農業へと移行しつつあることについても言及されました。今後は、高校教育におけるドローン操作等の技術教育や、野生のクマ、シカの除去を行うために活用するプランも報告。「空の産業革命」とも言われるドローンの活用方法の現状を知った塾生たちも、興味深い様子で話を聞き入っていました。

最後は、参加した塾生たちがこの日の感想や各自の取り組みなどを述べたほか、秋山代表が、「第1回 稲造サミット・札幌」の開催(日時:11月25日、場所:札幌プリンスホテル国際間パミール3F)の進捗状況を報告。同塾の塾長でもある寺島実郎氏の基調講演をはじめ、公益財団法人国際文化会館・丸山勇常務理事、新渡戸紀念庭園キュレーターのRyo Sugiyama氏,ビクトリア大学図書館司書のTad Suzuki氏、北海道大学名誉教授で平成遠友学校を10数年主宰する藤田正一氏らの参加を打診していることも報告されました。次回、「第12回 遠友みらい塾」は、9月23日(土)の開催(時間:13時30分〜15時30分を予定、場所:愛生館サロン)を予定しております。みなさまのご参加をお待ちしております。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA